「冬に土地探しなんて…」
と思う方もいるかもしれませんが、実は冬は土地探しを始める絶好の季節。注文住宅を検討しているのなら、土地の選び方ひとつで理想の家が建つかどうかが決まります。

春を待って行動を開始したのでは、手遅れになってしまうかもしれません。冬だからこそ気付ける土地の特徴や価格の動向を把握し、理想の家づくりの第一歩を踏み出しましょう。

なぜ、冬に土地探しを始めるべきなのか?


春からの家づくりに向けて、冬に土地を探し始めるという人は一定数いるものです。
冬は寒さの影響もあって動き出す人が少なく、年末年始や受験シーズンと慌ただしい時期が続くため、早めに行動を開始した人は比較的落ち着いて土地を選ぶことができます。そのため春に近付くほど競争は激化し、暖かくなってきて動き始めた時にはすでに、条件の良い土地は売れてしまっていることも。
人気のエリアほど、この数か月の差が大きく影響します。

また、冬は太陽の位置が低く、一年で最も日照時間が短い時期。この時期に土地を訪れることで、家を建てた際の日当たりや影の位置を正確に確認できるのも冬の土地探しの大きなメリット。

これらの点を踏まえて、冬こそチェックしてほしい土地の見極めポイントを見ていきましょう。

冬ならではのチェックポイント


冬の土地探しでは以下のポイントに注目することで、快適性や防犯性、安全性、住みやすさなど、総合的な判断がしやすくなります。

地盤や排水状況

天気のよい日には意外と気付かないものですが、雨や雪が降ったあとは土地の状態がよく分かります。あちこちに水がたまっていたり、いつまでもぬかるんでいたりするような水はけの悪い土地は、地盤が弱い、風通しが悪い、道路や周辺土地よりも地面が低くなっているなどの可能性が考えられます。

一日の日照

春や夏に見ると明るくて良い土地だと感じても、太陽高度の低い冬になると、まったく印象が違って見えることも。朝起きた時から夕方までの間、敷地全体にどれだけ日が当たるのか。どんな時間帯にどこから光が入り、どこが日陰になるのか。時間を変えて何度も足を運び、確認することをおすすめします。

通勤・通学路の明るさ

土地選びでは、自宅周辺や通学路・通勤路の環境を見ておくことも重要です。夏場は19時頃にやっと日が落ちますが、冬は16時半とか17時には日没を迎えます。冬の夕暮れ時に土地の周辺を歩いてみると、街灯の明るさや人通りの多さ、治安の悪いエリアの有無も把握でき、帰宅時の防犯上リスクが見えてきます。

雪の状況

雪が積もる地域の場合、主要道路や通学路の除雪状況をチェックしておきましょう。除雪が遅いエリアや、歩道が確保されていない、道路が狭く雪で埋もれている地域などは、朝の通勤・通学や日常生活に支障をきたすかもしれません。
また、積雪地域では隣家の屋根から雪が落ちてくるトラブルが後を絶ちません。隣家の屋根やカーポート、植木から落ちる雪が敷地をまたいでいないかどうかも、しっかりとチェックしておきましょう。

土地が持つデメリットを解消するには?


気になる土地にデメリットとなる要素がある場合でも、対策を知っておけば選択肢を広げることができるかもしれません。その対策を、いくつかピックアップしたいと思います。

水はけの悪い土地

土地の履歴を調べる、自治体で公開しているハザードマップを見てみるなどして、あらかじめ地質や地盤の状態を把握しておきましょう。地盤に問題がなければ土壌改良や排水工事で水はけを改善できるかもしれませんし、地盤改良や盛り土が必要な場合でも予算取りがしやすくなります。

日当たりが悪い土地

日照条件が良くない土地でも、設計の工夫によって明るさを確保することは可能です。日当たりが心配なら契約前に建築のプロに相談し、一緒に土地を見てもらうことをおすすめします。建物の向きや窓のレイアウト、庭の設計などで、光を取り込む方法を提案してもらえます。

暗い通学・通勤路

街灯が少ない、ひと気が少ない、あるいは繁華街を通るなど治安が心配な時は、子どもに防犯グッズを持たせるなどの対策を。物騒な時代ですから、子どもが塾や部活で遅くなる時は家の人が送迎するなどの柔軟な対応も必要です。

除雪作業

雪が積もると、カーポートを建ててあったとしても除雪する必要が出てきます。道路の除雪状況や隣家の落雪はどうにもなりませんが、除雪した雪を捨てる場所があるか、積んでおくスペースがあるかの判断はしやすくなります。
※よく水路に雪が捨てられているのを見かけますが、浸水・冠水の原因となることがあるので、水路に雪を捨てるのはやめましょう。

冬の土地探しで理想の家づくりをスタート


「まだ寒いから、春になってから…」
と、先延ばしにするのは簡単ですが、冬の土地探しは苛烈な競争を避けつつ、よりよい土地を見つけ、よりよい注文住宅をつくるための大事な布石となります。

寒い季節だからこそ見えてくるポイントを押さえ、まずは土地の状態をしっかり見極めましょう。そのうえで、近隣・周辺環境や生活のしやすさなど総合的に判断して、よりリスクの少ない土地選びを。それが、失敗のない土地選びの第一歩。

皆様の検討を祈ります!

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